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2007年11月19日 (月曜日)

泥の文化

新潟市の篠田市長の発表に驚きました。なんでも新潟市を「世界遺産」に登録しようという、ある意味トンでもない計画を発表しました。
きょうの記者会見で発表されたことは、再来年に水と土をテーマとした芸術祭を開催すること、田畑を開拓した農業土木技術やそこから派生した祭りや踊りなどの伝統芸能を総合的に捉えて世界文化遺産として登録できないか検討するということです。世界遺産については、検討するという段階なので、将来、申請するかどうかは未定のことです。
狙いは、観光客や永住者の誘致だと思いますが、新潟市をPRするにあたって何をアピールすればよいのか、これまではっきりしていませんでした。自然や食や港と言っても、新潟市以外にも同じようなものがあるわけで、これこそ新潟市というテーマがなかなかみつかりません。篠田市長は、農業土木技術や地域に根差す伝統芸能に着目し、水と土をテーマに掲げたわけです。
「水」と「土」を混ぜ合わせると「泥」になります。「泥」というとマイナスイメージもありますが、肥沃な土壌はすなわち「泥」で、「泥」なくして新潟の田園風景は語れません。「水」や「土」や「泥」と上手につきあってきたことが、新潟の文化の礎となっていることは間違いないと思います。

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