萬代橋80年
信濃川にかかる橋の中で、下流から2番目にあるのが萬代橋です。現在の橋が3代目で、3代目が完成してから、ことしで80年を迎えます。国の重要文化財に指定されていますが、いまでも交通量の多い、主要道路の橋です。車道が片側2車線の計4車線。車道の両側に広い歩道があり、それぞれ自転車と歩行者の区分もしています。それだけ幅の広い橋が80年も前からあったことから、近代の車社会でも掛け替える必要がなかったわけです。なぜそんなに幅の広い橋を作ったのかは、そこに路面電車を通す計画があったからです。しかし、結局、路面電車は実現せず、後の車社会に対応できたわけです。いまでは、LRTなどの新しい交通システムの導入が検討されていて、数年後には実現するかもしれません。萬代橋の下流に柳都大橋が開通し、迂回路が整備されたため、交通量も幾分減少しました。萬代橋の車線を減らし、代わりに電車を通すようになっても、自動車交通への影響は少ないのかもしれません。80年以上前に描かれた青写真が、ようやく実現しようとしています。